2019年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた河井克行被告(57)=衆院広島3区=の第38回公判が9日、東京地裁であった。
検察側が、妻の案里元参院議員(47)の選挙事務所の会計担当者の供述調書を朗読。
会計担当者は、自民党本部が河井夫妻側に提供した1億5千万円の一部が、陣営スタッフ3人への運動員買収の原資に充てられたと供述していた。
会計担当者の供述によると、案里氏の陣営スタッフだった愛知県稲沢市の野々部尚昭市議(50)や元石川県議ら3人が克行被告から受領した約約241万円の大半は、自民党本部からの1億5千万円が原資だったという。
3人は参院選で案里氏を当選させるため、企業回りや有権者への電話作戦を担当。選挙運動はボランティアが原則なのに、報酬を受け取ったとされる。
1億5千万円の一部は、案里氏の陣営が法定上限の2倍を払った車上運動員への報酬に使われていたことも判明している。
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