立憲民主党の羽田雄一郎参院幹事長(長野選挙区)が27日死去したことに伴い、来年4月25日に補欠選挙が行われる。自民党の吉川貴盛元農林水産相の辞職による衆院北海道2区補選と同日選となる運びだ。「政治とカネ」の問題が絡み、与党に逆風となることは確実で、二つとも落とせば菅政権に打撃となることは避けられない。補選に合わせた衆院解散・総選挙論も浮上しており、菅義偉首相の戦略に影響を及ぼす可能性もある。
立憲の安住淳国対委員長は記者団に「弔い合戦だ。羽田氏の志を継いでもらう戦いをやっていく」と必勝を誓った。
首相に近い閣僚経験者は「補選で二つとも負けたら政権が危うくなる」と指摘し、「ダブル補選に合わせて解散するしかない」と話す。実際、内閣支持率がこのまま下げ止まらず、補選で2敗を喫すれば、与党内から「菅首相では選挙を戦えない」との声が出ることも予想される。首相は新型コロナの感染状況をにらみつつ、解散戦略の再考を迫られかねない。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020122800771&g=pol