「GPT-3は我々の『書く』ということを変える力を秘めている」と考えた大学生が、実証用にGPT-3に記事を作らせたブログを開設したところ、2週間で2万6000人が訪れ、ソーシャルニュースサイト・ Hacker Newsで一時的に1位になったそうです。
これだけ多数の目に触れてなお、「GPT-3によるものではないか」と疑いをかけた人はわずかだったとのこと。
カリフォルニア大学バークレー校でコンピューターサイエンスを学んでいるLiam Porr氏は、このマヌエル氏の試みを、記事の後半で「実はここまですべてGPT-3が生成したものだった」と明かしたからこそ注目されたのだと考え、GPT-3生成であることを明かさないブログを作成しました。ブログに投稿された記事のうち、Porr氏はタイトルと導入部、写真を用意し、本文の執筆はGPT-3が担当しました。
Porr氏が2週間分のデータを集計したところ、ブログの閲覧者は2万6000人、購読者数は60人で、「GPT-3が生成した文章なのでは」と直接指摘してきたのは1人だけだったとのこと。このことについてPorr氏は、GPT-3の生成した文章について「いかに支離滅裂か、非合理的か」と議論する人々でも、その文章が好きか嫌いかというのは別問題のようだ、と受け止めています。
今回の実証の結果を受けて、Porr氏が感じたのは「GPT-3を利用すれば、複数人数によるコンテンツ制作チームを、1人の優秀なライターで代替できるようになるのではないか」ということ。GPT-3の生成する文章には非論理的な部分があったり、話題がぶれたり、同じ話を繰り返したりと、いろいろな問題点はあるのですが、軽く手を入れて、無関係な部分を削除し結論を追加すれば問題なく読めるものになったためです。
GPT-3の登場は、農業における マコーミックリーパー(サイラス・マコーミック氏が発明した刈取機)登場のようなものだというPorr氏。刈取機が出てきたことで、鎌による手作業が不要になったように、「文章を1から作る」ことも不要になっていくのかもしれません。
https://gigazine.net/news/20200817-gpt-3-blog-got-26-thousand-visitors/