全国屈指の観光地である金沢市内にあるコンビニエンストアで7月16日、県外のナンバーの自動車を駐車場に停車させた男性客に対し、男性店主が「都会のナンバーは、周りからいろいろ言われるから困る」として、退去を求めていたことがわかった。
客の男性は富山県内在住で、金沢市内へ通勤しているが、自動車のナンバーはそれ以前に住んでいた関西地域のなにわナンバーのものだった。
話し合いの際に店主はカッターナイフを手にしていたといい、男性は「カッターを見せられた時は恐怖を感じました」と話している。
●地方で止まらない「県外ナンバー狩り」
男性によると、7月16日未明、買い物をするためにコンビニの駐車場に入ったところ、店内から店主が出てきた。
店主は、自動車のエンジンを止めるよう求めたあと、自動車が県外ナンバーであることに気づき、
「金沢ナンバーじゃないとまわりからいろいろ言われてしまう」として、男性に退去を促したという。
男性はこれに対して抗議、店主は店内に戻っていった。
直後に男性が買い物をしようと店内に入ったところ、店主がバックヤードから出てきて、再度のやり取りがあった。
その際、店主の右手には刃が出たままのカッターナイフが握られていたという。
その後、店主はバックヤードに消えたが、男性は「店主は私と話している間、ずっとカッターナイフの刃を出したまま握っていました。恐怖を感じました」と話す。
男性はこの件について、コンビニの公式ホームページから苦情を申し立てた。
このように県外ナンバーの自動車に嫌がらせをしたり、車体を傷つけたりする「県外ナンバー狩り」は、緊急事態宣言が出された時期から各地で問題化している。
自治体によっては、在住者であることを証明するステッカーを配布するなど、対応に追われている。
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コンビニ店主の手にはカッターナイフが握られていた(客の男性が撮影・提供)
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