> 教育の機会に存在する落とし穴
>
> 制度的差別に気付かない部外者は、教育が貧困脱出の手段であることから「貧しくとも奨学金で進学できるじゃないか」と言う。だが、貧困地区に生まれた子供と豊かな地区に生まれた子供では、幼児期に自然に取り込める語彙、思考訓練、文化との接触の量がまったく異なる。つまり黒人の子供たちは就学時点で学力的にすでに大きく出遅れていることになる。
>
> さらに、米国の公立学校の財源はほとんどが固定資産税で賄われており、貧困地区と裕福な地区の極端な税収格差が、子供たちが受ける教育格差に直結している。こうした要素が重なり、貧しい黒人の子供たちが学力格差を克服するのはほぼ不可能に近いとさえ言われている。
>
> 優位に立つ側はこの構造に気付かず、社会から取りこぼされて貧困、低学歴、犯罪といった負のサイクルから抜け出せない黒人を「怠惰」「無能」「犯罪者」と見下す。または音楽、スポーツ、体格などに限っては黒人を褒めそやす。子供の頃からこうした扱いを何度も体験すると自尊心が傷付けられ、能力があっても発揮できなくなる。
これって、日本の上級国民と一般国民の構造そのものだろ。