NYタイムズ紙、オピニオン編集長が辞任 軍出動求める寄稿掲載で社内からも批判
米紙ニューヨーク・タイムズが、ジョージ・フロイドさん死亡をめぐる抗議行動の鎮圧に軍の出動を求める共和党上院議員の寄稿を電子版に掲載し、激しい怒りを買っている。これを受けて同紙は7日、オピニオン面編集長の辞任を発表した。
ニューヨーク・タイムズは、全米各地で人種差別と警察の暴力に抗議する大規模なデモが続く最中の3日、トム・コットン上院議員(アーカンソー州選出)の寄稿を電子版で掲載した。
「軍隊を送り込め」と題し、「暴徒」の集団には「圧倒的な力の誇示」が必要だと主張する内容だった。
<関連記事>
人種差別に抗議、ワシントンで数万人が平和的デモ NFLは方針転換
「黒人の命は大事」、ホワイトハウス前に巨大ペイント 米ワシントン
トランプ氏、暴行死の男性にとって「素晴らしい日」と バイデン氏はその発言を非難
抗議デモをめぐっては、ドナルド・トランプ大統領が軍隊の出動も辞さない姿勢を示しており、コットン議員の論考は大統領を後押しするものだった。
これに対し、同紙の記者や読者らは強く反発。抗議行動として、翌4日に出社しなかった記者もいた。
ニューヨーク・タイムズは当初、オピニオン面は多様な見解を反映することが求められるとし、寄稿の掲載は正しい判断だったとしていた。
しかし5日になって、長文の断り書きを掲載。論考は「私たちの基準を満たしておらず、掲載すべきではなかった」と表明した。
辞任したジェイムズ・ベネット氏は、2016年からオピニオン面の編集長を務めていた。今回の寄稿は、配信前に読んでいなかったと明かしていた。
以下ソース
https://www.bbc.com/japanese/52960489
BBC