阪神・藤浪、遅刻で無期限2軍 コロナ感染から再出発矢先…
遅刻で2軍降格-。阪神・藤浪晋太郎投手(26)が前日28日の集合練習に遅刻し、無期限の2軍調整となったことが29日、わかった。矢野燿大監督(51)が明らかにした。この日、チームは甲子園で活動再開後初となる紅白戦を実施。6月19日の開幕に向けてチーム一丸となっていく中、藤浪の失態が水を差す形となった。
65日ぶりの実戦となった甲子園での紅白戦に、藤浪の姿はなかった。期待を裏切られた-。誰の口からもそんな言葉しか出てこないだろう失態だ。前日にまさかの遅刻。矢野監督も無念さをにじませた。
「コロナという状況で新たにみんな頑張ろうというところの中で、練習に遅れてくるのはこっちとしてもすごく残念やし、全体の信頼を失うようなことだったので」
集合練習第2クール初日の28日だった。藤浪は午前10時開始の集合練習に大幅に遅刻。甲子園のクラブハウスにはやってきたがグラウンドへの立ち入りは禁じられ、矢野監督から説明を求められた。
「ここ(1軍)にいてみんな同じ気持ちでやっていくのが難しいという判断で下にいってもらった。人なんでミスもあるし、失敗というか何かよくないこともあると思うんだけど、時間というのはみんなの信頼を失うことになってしまう」
擁護できる遅刻の理由もなく、その場で2軍行きが決定。この日から鳴尾浜の練習に合流した。
最も気持ちを引き締めて野球に取り組むべき選手だった。3月26日に新型コロナウイルス感染が確認され、阪神は12球団でいち早く活動休止を余儀なくされた。同14日に会食が行われており、そこから一般女性も含めた複数人の感染が確認されて世間の風当たりも強かった。プロ野球でコロナ感染者を出したのは阪神だけ。球界全体に影響は広がり、藤浪は退院後の会見で「非常に深く反省している」と頭を下げたが、行動で示すことができなかった。
「これが初めてじゃないんで」。指揮官が説明したように、1度目の失敗ではなかった。昨年も2軍練習で、金本監督だった2017年には自身の先発登板日に遅刻して2軍落ちしたことがあった。
この日、高橋がコンディション不良で開幕1軍が絶望的になったばかり。藤浪は24日にシート打撃の4者連続空振り三振で復活ムードを漂わせたが…。
「あいつ自身が変わらないと駄目な部分もある。晋太郎が戻ってきて、(チームが)一つになれるんであれば戻るだろうし。時間がどれぐらいというのは俺にもわからない」
https://www.sanspo.com/baseball/news/20200530/tig20053005040005-n1.html