株、「JPモルガン3500億円売り」が映す日本離れ 短期筋の買いとせめぎ合い
21日午前の東京株式市場で日経平均株価は反落し、前引けは前日比65円安の2万3413円だった。外国為替市場で円相場が1ドル=112円台まで一段安になったのを受けてトヨタ自動車など輸出関連株が買われ、朝方に100円超まで上げ幅を拡大したが、その後は失速。ヘッジファンドなど短期筋による買いが一時的な上昇を演出したものの、中長期運用を手掛ける投資家などの間にじわりと広がる「日本株離れ」が重荷になったとの見方が多い。
「JPモルガン証券経由で大規模な売りが続いていることが、頭から離れない」――。オプション取引などを手掛ける、国内のある30代の個人投資家は、日本株の先行き不透明感を気にかけていた。大阪取引所の株価指数先物手口によると、JPモルガン証券はTOPIX先物を今週（17～20日）に入り累計で2万枚超売り越している。金額にすると約3500億円の売り越しだ。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘チーフ投資ストラテジストは「JPモルガンの上場投資信託（ETF）で大規模な解約が出ており、先物売りで対応しているのでは」とみていた。
>>2以降へ続く
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL21HBS_R20C20A2000000/
2020/2/21 12:32 日本経済新聞 電子版 松井聡