国立極地研究所と東邦大の研究チームは8日までに、東京・お台場海浜公園で発見したゴカイの一種が新種と判明し、「ナミウチコモチコイソメ」(学名オフィリオトロカ・アービス)と命名したと発表した。
極地研の自見直人・日本学術振興会特別研究員と東邦大の多留聖典・訪問研究員らは、2015年と17年に行われた同公園の海の底生生物調査で、ホヤやアカエイの死体に群生するゴカイを発見。詳しく調べたところ、頭の近くに波打つような形の部分があることや、歯の形などの特徴から新種と判明。お台場で見つかったことから、学名に「都会」を意味する「アービス」を付けたという。
ナミウチコモチコイソメは体長約1センチ。生物の死体を分解する「海の掃除屋」として生態系で重要な役割を担っているという。
同公園は東京五輪・パラリンピックのトライアスロンなどの会場で、東京都は水質改善のため砂の投入を計画。自見さんは「影響は分からないが、環境変化に適応できない種はいなくなるかもしれない」とコメントした。
お台場の海に新種のゴカイ 東京オリパラ会場で―極地研など:時事ドットコム
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