世界気象機関(WMO)は七日、南極で過去最高気温となる一八・三度が観測された可能性があるとして情報を精査すると発表した。南極でこれまで観測された最高気温は二〇一五年三月二十四日の一七・五度。
WMOによると、観測されたのは六日、南極半島にあるアルゼンチンのエスペランサ観測基地。アルゼンチンの気象当局はツイッターで、同基地に置かれた温度計の写真を掲載した。WMOは風が山を越え、乾いた熱風が吹き下ろす「フェーン現象」が起きた可能性があると指摘。「状況からして記録は間違いないと思われるが、アルゼンチン側からの完全なデータ提供を受けて精査する」としている。
南極大陸から南米大陸に向かって延びる南極半島は、温暖化が最も激しく進行している地域の一つ。WMOによると、過去五十年で約三度上昇した。
南極半島西岸にある氷河は過去五十年で87%が失われており、ここ十二年で特に大幅に減少したという。
東京新聞:南極最高気温 18.3度を観測か:国際(TOKYO Web)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/202002/CK2020020802000270.html