会場の警備態勢はどうなっているのか。以前、「桜を見る会」に現場スタッフとして入ったというある役人は、「『厳重な警備』という感じではないです」と話す。
「会には、内閣府や内閣官房の職員らがかり出されて、駐車場や入り口で案内役などをやらされます。議員が枠を超えた数の支持者を連れてきても、わざわざ来たんだから通してあげよう、てなる。政治家に、通してよ、て言われればなおさら」
昨年は、招待された名古屋のキャバクラ嬢(当時30)に、本誌が直撃取材している。彼女はキツネにつままれたように、
「国会議員や自民党員の知り合いはいないし、安倍首相と面識もない。いったいどういう理由で招待されたのかわからない」
と驚いて答えていた。
■1枚30万円で転売した自民党元職員
本誌は2008年6月6日号ですでに「桜を見る会」の問題について報じていた。
自民党の元職員が、「桜を見る会」の招待状を、自身と親しい環境関連業者や農水産関連業者に売っていたという問題だ。元職員から本来、無料の招待状を1枚30万円で買ったというAさんを取材した。
「30万円で元職員から何度か買ったのは事実。別の業者は買った招待状を50万円で転売したという話も聞いた。それが、元暴力団組員に渡って、『本当に桜を見る会に行って総理と写真まで撮ったようだ。ちょっとまずかった』と言っていました」