米軍、放射性物質を下水に流す 大震災後トモダチ作戦 厚木・三沢で12万リットル超
【ジョン・ミッチェル特約通信員】在日米軍が2011年6月、厚木基地(神奈川県)と三沢基地(青森県)で放射性物質を含む汚染水12万リットル以上を下水道に流していたことが分かった。本紙が米軍の内部資料を入手した。
汚染水は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後の「トモダチ作戦」に参加した軍用車両や装備品の除染で発生していた。
米太平洋軍(当時)と在日米軍の内部討議資料によると、11年5月3日時点で「液体低レベル放射性廃棄物」が厚木に9万4635リットル(2万5千ガロン)、三沢に3万283リットル(8千ガロン)あった。
本紙の取材に対し、在日米軍はこの時の保管量より多い量を翌月、厚木と三沢で投棄したことを認めた。同時に「投棄は日本政府の基準で安全と認められていた」と説明した。
汚染水は「低レベル」と分類されているものの、実際の放射性物質の濃度は明らかでない。内部資料には、装備品の中に除染しきれないほど深刻に汚染された物があったと記されている。
トモダチ作戦で出た固形や液体の「低レベル放射性廃棄物」は在日米軍基地6カ所で保管されていたことが公表されている。厚木と三沢のほかは普天間飛行場、横田基地(東京都)、横須賀基地(神奈川県)、佐世保基地(長崎県)。普天間では除染に使った布などの固形物がドラム缶に詰められていた。
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2018年7月30日 05:28 沖縄タイムス+