●亀山会長が直々に言い渡した男性の「解雇」、裁判で無効に
この面談の翌日、男性は同僚らと亀山会長の前でプレゼンテーションする機会があった。しかし、亀山会長は男性も知らなかった社内ルールを持ち出し、それを破ったとして直接、解雇を言い渡したという。
この解雇については、男性が地位確認訴訟を横浜地裁で起こし、今年3月に、「会社の挙げる解雇理由は客観的合理性が欠ける」として男性の訴えを認める判決が出され、すでに確定している。男性は会社に復帰したが、会社側から謝罪はないという。
訴状では、上司らが面談で男性の正義感や遵法精神について「内心の調査」をしたことは、男性の精神的自由に介入、侵害していることや理由もなく解雇を強行したことについて、精神的苦痛を被ったと訴えている。
男性の代理人である市橋耕太弁護士は会見で、「本件の内心調査や解雇は、著名で社会的責任を負うべき企業にあるまじき行為」と指摘。「本来、法令違反などが存在するならばその是正を図るべきところ、逆に法令を遵守しようとする者を排除するなどあってはならないことです」と批判した。
DMM.COMは弁護士ドットコムニュースの取材に対し、「現時点でまだ訴状が届いていないので、事実確認にいたっておりません」とコメントしている。
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