「何か、生物のようなモノが映っています……」
こう呟くのは、東京工業大学地球生命研究所で特命教授を務める丸山茂徳氏だ。丸山教授が見ているのは、東京電力が撮影した福島第一原発・原子炉格納容器の映像である――。
‘11年に未曽有の大事故を起こした福島第一原発。現在も廃炉に向けて格納容器内の調査が行われている。
「津波で非常用電源が失われ冷却不能に陥った格納容器内では、過熱した核燃料が溶け落ちて冷え固まりました。原子炉を解体するためには、その燃料デブリを取り除くことが必要です。
しかし格納容器内は毎時8シーベルト近い高線量のため、人が調査に入れば死んでしまう(全身に浴びると1~2週間で死亡)。
そのため自走式のロボットを使い、内部を撮影し調査を続けているんです」(全国紙記者)
東電では’17年から撮影した映像を公開。そこに映っていたモノは……。丸山教授によると、多数の生物らしき物体が確認できるというのだ。
「金属部分の表面に、緑やオレンジ色をした『バイオフィルム』と呼ばれる構造体のようなモノが見えます。河原の石などに付くぬめりと同じもので、菌などの微生物が集まって出来た物体です。
水中を漂う白っぽい半透明の物体(掲載画像中央)は、恐らくこのバイオフィルムが剥がれたモノやプランクトンでしょう。原子炉内には、冷却するために注入された海水や地下水が混じっています。その中にいた微生物が、混入したのではないか。
酸素がある環境なら、数百種類の生物が原子炉内で生き続けているかもしれません」
‘79年に事故を起こした米スリーマイル島原発でも、原子炉から藻類などが見つかっている。人間が生きていけないほどの強烈な放射線を浴びても、死なない生物が存在するのだ。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191012-00000008-friday-soci
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