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フランスの首都パリ郊外にある、ベルサイユ宮殿(Palace of Versailles)のモデルとなったとされる城に19日、強盗団が侵入して家主らを縛り、200万ユーロ(約2億4000万円)相当の物品を盗んで逃走した。警察が明らかにした。
パリから南東へ約50キロに位置し、豪華な庭園に囲まれるようにしてそびえ立つボールビコント城(Vaux-le-Vicomte Castle)は、1875年から同じ一族が所有してきた。
警察によると、覆面の強盗6人は武器は持っておらず、城の敷地内にある住宅に居た家主の男性(90)とその妻(78)を、男性のネクタイで縛ったという。
一行は金庫を狙ってエメラルドなどを盗んだものの、城内の芸術作品に被害はなかった。
近隣のムラン(Melun)の検察によると、犯行があったのは同日未明で、夫妻にけがはなかったという。
一般公開され、年間約25万人が訪れるというこの城の管理当局はAFPに対し、「家主らは無事で、城は通常通り開館される」と話した。
ボールビコント城は、ルイ14世(Louis XIV)の財務卿だったニコラ・フーケ(Nicolas Fouquet)が建設した。フーケは、城の完成直後の1661年に手の込んだパーティーを主催してルイ14世の嫉妬を買って失脚し、残りの生涯を獄中で過ごしたといわれている。
この城は、ロジャー・ムーア(Roger Moore)がジェームズ・ボンド(James Bond)役を務めた『007/ムーンレイカー(Moonraker)』や、ソフィア・コッポラ(Sofia Coppola)監督の『マリー・アントワネット(Marie Antoinette)』といった映画の舞台としても使用されている。
仏ベルサイユ宮殿モデルの城に強盗 被害額2億円超 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
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