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ボッシュがベビーカー向けの電動ドライブシステム「eストローラー システム」を開発した。このシステムを搭載したベビーカーは風洞実験において、風速60km/h(16.7m/s)の空気流を当てられてもびくともしなかったという。
ボッシュが開発した「eストローラー システム」は、モーターによる走行補助機能だけでなく、自動ブレーキ機能やスマートフォンとの連携機能、アラーム機能などで構成されたベビーカー向けの総合アシスタンスシステム。ボッシュによるあらゆるノウハウが搭載されており、品質に関しては風洞実験を始めとした自動車部門と同様の基準が適用されている。
「eストローラー システム」のドライブユニットはモーターに加えてスマートセンサー、Bluetoothモジュールで構成されている。スマートセンサーはベビーカーのスピードや加速状況を測定。登り坂を検知した場合には後輪のモーターがベビーカーの前進をアシストする。下り坂ではブレーキをかけるなど、ベビーカー利用者が必要とするアシストを自動で行う。万が一ベビーカーが手から離れた場合には、システムが暴走を防ぐ。
ボッシュによるユーザーテストでは、上り坂や向かい風でベビーカーを押すのが楽になったという報告が多く寄せられたという。自動ブレーキにより、下り坂では腰にかかる負担を大きく軽減できるそうだ。もう一人の子どもを抱っこしながら片手でベビーカーを操作する、というシチュエーションでも「eストローラー システム」は利用者の負担軽減に貢献できる。
専用のスマートフォンアプリでは電動アシストのレベルを選択できるほか、バッテリーの充電レベルなどを表示できる。また、ベビーカーを誰かが動かそうとした場合には、スマートフォン経由で警告が表示され、ベビーカーのスピーカーから警告音が発せられる仕組みも。
バッテリーの充電時間は約2時間半。フル充電すれば最大15kmのアシストが可能だ。バッテリーはUSBポート経由で利用者のスマートフォンの充電にも利用できる。なお、バッテリーの充電が完全に切れた場合でも、特にモーターの抵抗を感じることなく、通常のベビーカーとして使用できる。
ボッシュの「eストローラー システム」を搭載したベビーカーは2020年初めにはスウェーデンのベビーカーメーカー「Emmaljunga」から登場する予定。他のベビーカーメーカーとの協働も進んでいるという。
風速60km/hにもびくともしない電動アシストベビーカー ― ボッシュが開発した「eストローラー システム」を搭載 [えん乗り]
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