2015年時点でキャッシュレス比率60%を誇る中国では、QRコード決済が常識になっていることは有名だ。日本でも多くのQRコード決済サービスが登場し、その普及率を各社が競っている状況であるが、中国はすでに次のステージへ進んでいるという。
それが「顔認証決済」である。
なぜアリババやテンセントは顔認証決済の導入に力を入れているのだろうか。世界のキャッシュレスをけん引する中国の現状から、日本が見失いつつあるキャッシュレスの本質が見えてきた。
○2019年は「顔認証決済」元年
現在、アリペイやウィーチャットペイは、ユーザー体験をさらに向上させるために顔認証決済の導入に力を入れている。2019年は顔認証決済が身近になる「元年」だとも言われる。
○日本は見失っている?キャッシュレスの本質とは
アリペイ、ウィーチャットペイにとって、重要なのはこのような対応している生活サービスをいかに充実させるかであって、アカウント情報の交換にどのようなテクノロジー要素を採用するかはさほど重要ではない。
アリペイ、ウィーチャットペイの関係者が口をそろえるのが「キャッシュレス決済は入り口にすぎない。その向こう側にいかに消費者にとって魅力的なサービスを用意できるかがカギ」ということで、ここを焦点にアリペイとウィーチャットペイ、そして銀聯(ぎんれん)も加わり、激しい競争をしている。
現金をただ電子に置き換えるだけでは意味はない。日本のキャッシュレス決済が中国に後れをとっているのは、普及率などではなく、この観点なのだ。
https://www.sbbit.jp/article/fj/36904
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