元徴用工訴訟問題や日本政府の韓国向け輸出規制で日韓関係が悪化し、交流行事の中止などが相次ぐ中、岐阜県内に滞在中の韓国・天安市の天安ロータリークラブの青少年訪問団が5日、岐阜新聞本社を訪れた。引率するジョン・インサム会長は「日韓関係の未来のために青少年を連れてきた。民間交流を絶やしてはいけない」と述べ、草の根交流の大切さを強調した。
同クラブは1979年から岐阜西ロータリークラブ(石田準一会長)の姉妹クラブで、30年以上にわたって相互訪問を続ける。
訪問団は小学生から大学生までの10人を含む計21人。3日から3泊4日の日程で県内を訪れ、岐阜市の長良川河畔で開かれた第74回全国花火大会(岐阜新聞社、岐阜放送主催)を観覧したほか、観光地を巡った。
出迎えた杉山幹夫最高顧問は「勇気を持って岐阜に来てくれたことをうれしく思う。友好の懸け橋をみんなで築いていきたい」と歓迎。花火大会が1946年、戦争犠牲者の鎮魂と不戦の誓いとともに始まった歴史を紹介すると、訪問団から拍手が起こった。
ユ・ウィさん(16)は「文化や考え方は違うが心は一つ。お互いに仲良くしていきたい」とあいさつ。石田会長は「長年の交流で信頼関係を深めており、今回も『日本を大好き』と言ってもらえた。今後も民間レベルの交流を進めたい」と話していた。
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