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ロシア・シベリア(Siberia)の広範な地域では、大規模森林火災が定期的に発生しているが、今年の火災は異例の規模となっており、環境への長期的影響が懸念されている。
森林火災による延焼面積は数百万ヘクタールに及び、周辺の都市全体が黒煙と有害煙霧に覆われる中、環境問題専門家らはこの災害が北極圏の氷融解を加速させる恐れがあると警告している。
当局によると、29日の時点での延焼面積は320万ヘクタール以上に及んでおり、主にシベリアのサハ(Sakha)共和国、クラスノヤルスク(Krasnoyarsk)、イルクーツク(Irkutsk)など広大な地域が炎に包まれているという。
ロシア連邦森林局は、気温が30度を超える中で発生したドライサンダーストーム(雷だけで雨が降らない嵐)が引き金となり火災が発生し、強風にあおられて拡大したと説明している。
鼻を突く臭いがする煙の影響は、小規模集落だけでなく西シベリア(Western Siberia)とアルタイ(Altai)地方の主要都市だけではなく、チェリャビンスク(Chelyabinsk)、エカテリンブルク(Yekaterinburg)などの都市があるウラル(Urals)地方にも及んでいる。また、この影響で航空機の運航にも乱れが生じた。
煙が北極圏にまで達している様子を捉えた米航空宇宙局(NASA)の衛星写真をインターネットに投稿した科学者もいる。
(続く)