■金融2社の収益に依存
日本郵政が発表した2019年3月期決算によると、グループ3社の売上高に相当する経常収益は、かんぽ生命が最も多く7兆9166億円、日本郵便は3兆9667億円、ゆうちょ銀行が1兆8454億円だった。
日本郵便はゆうパックの取扱量が増えたことで、純利益が前期比2倍超の1266億円と好調だったが、物流業界の人手不足や人件費の高騰が大きくのしかかる。営業収益は、年間1兆円程度のかんぽ生命とゆうちょ銀行からの受託手数料に支えられる。日本郵政グループの経営も金融2社の収益に依存する構造といえる。
手数料を受け取るために、日本郵便は局員に販売ノルマを課していた。厳しいノルマが局員にとって大きな負担となり、一連の保険の不正販売が広がったとみられる。
(了)