ブームの裏には必ず暴力団がいる。
暴力団が表看板としての正業を持つようになったのは、それまでメインだった賭博事犯が非現行犯で逮捕・起訴されるようになり、違法行為に依存すると行き詰まるという危機感からだった。そのため山口組三代目組長の田岡一雄は、常々組員に「正業を持て」と言い続けた。
だが、暴排条例が施行され、いかなる理由だろうと暴力団と交流・取引をした一般人が違法とされるようになった。博徒はお天道様の下を堂々と歩けない日陰者を自認し“無職渡世”と称していたが、今や社会的に合法な商売をすると、取引相手が罰せられるため孤立無援で、建前上、文字通り無職でなければならない。
だが、暴力団は今もしっかりオモテの経済に寄生している。彼らだけを社会悪として排除することは困難であり、我々日本人は知らず知らずのうちに暴力団の共犯者なのである。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190617-00000010-pseven-soci&p=3