野村HD・永井CEOの告白「我々は今『潰れる恐怖』と戦っている」
(一部抜粋)
先進国の中央銀行が市場から債券を吸い上げ、しかも、金利はほとんどゼロか、マイナス水準である。機関投資家には債券売買する意味がなくなっている。自社のバランスシートにレバレッジをかけて、お客様が買いたい銘柄を自らの在庫から提供し、売りたいお客様からは引き取ると言う流動性の供給業者(リクイディティ・プロバイダー)の意味もなくなってしまった。当社はその一社にならない。
元には戻れない
――しかし、そのリスクは昨年末よりも相当に早い時期から潜在していたはずだが。
その通りだ。皮肉にも、その結果として、当社のバランスシートの健全性は格段に向上して、自己資本はTier1レベルで18%という、いわば、製造業並みの高いレベルとなった。しかし、このような環境がずっと続いたら、経営は行き詰まりかねない。したがって、根底からビジネスモデルを変えざるを得なくなった。
(略)
私は2、3年前から「積み立て型の長期累積投資への取り組みが将来、盛衰を決するぞ」と担当役員にも言ってきた。しかし、率直に言って、彼らの動きは鈍かった。
――不思議なことだ。なぜ、トップが言っても現場は動かないのか。
センスがないからだ。そこで、今回、見切りをつけた。伝統的な国内ブローカレッジが強いという社内カルチャーに埋没しているなかでは、新たなことに取り組む人は育たない。カルチャー、伝統が邪魔してしまうからだ。
私は2年間我慢した。しかし、もはや、限界を超えた。社内の人材ではダメならば、外部の人材を活用する。ちょうど、2015年12月に私の直轄で金融イノベーション推進支援室(FIO)を社内外の公募で立ち上げている。これと同じ形でやることにした。
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https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190522-00064591-gendaibiz-bus_all
5/22(水) 10:00配信 現代ビジネス