去年のハロウィーンでトラブルが相次いだことを受け東京 渋谷区は、ハロウィーンなどの期間に限って渋谷駅周辺の路上での飲酒を禁止することを盛り込んだ条例の制定を目指す方針を固めました。
去年、東京 渋谷では、ハロウィーン当日だけでなく直前の週末から多くの若者などが集まり、センター街で軽トラックが横転させられる事件が起きたほか、路上で酒を飲んで騒ぐなどトラブルも相次ぎました。
対策の強化に向け渋谷区が設置した検討会は中間報告をまとめ、区に対し、渋谷を訪れる人などの守るべきルールや規制措置を定めた条例の制定や対策の実施に向け、区や警察、地元商店街などによる連絡会の設置を求めています。このほか、駅周辺の人の集中を避けるため代々木公園などを活用した取り組みも検討すべきだとしています。
これを踏まえ渋谷区は、ことしの対策として渋谷駅周辺の地域を対象に、ハロウィーンや年越しのカウントダウンなどの期間に限って路上や公園での飲酒を禁止し、迷惑行為を禁止する条例の制定を目指す方針を固めました。
そして、罰則規定を設けるかどうかなど条例案の詳しい内容について検討を進めることにしています。渋谷のハロウィーンをめぐっては、通常のイベントと異なり主催者がいない中、去年、区は、瓶に入った酒の販売自粛を呼びかけ一定の効果があったとしていますが、地元の商店街などからはより実効性ある対策を求める意見が出ています。
これについて渋谷を訪れていた若者からは賛成意見や懸念の声が聞かれました。
23歳の男性は「ルールを設けるのは賛成です。去年のような軽トラックが横転させられる事件はとても危険だ。公共の場で騒ぐことはなくなっていったほうがいい」と話していました。また、20歳の女性は「やめたほうがいい行動を明確にしたほうがわかりやすく、渋谷のまちの雰囲気も変わってくると思う。安全なハロウィーンになれば、もっと女性や子どもも渋谷で楽しむことができる」と話していました。
一方、20歳の男性は「騒ぎ自体はなくなってほしいと思うが、何らかの規制がかかってしまうと『渋谷らしさ』が失われてしまうような気がします。いろいろな人が訪れるのが渋谷のよさだと思うのでよさは残るようにしてほしい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190513/k10011914021000.html