夏に参院選を控える中、「忖度発言」の塚田一郎・前国交副大臣に続いて桜田義孝・前五輪相と4月だけで2人が失言で辞任。しかも、閣内には失言をしかねない“ハイリスク大臣”たちが控え、自民党の参院選敗北の気配は日に日に濃くなっている。
選挙分析に定評がある政治ジャーナリストの野上忠興氏は、「自民有利というのは中選挙区時代の話。現在の小選挙区制ではダブル選で投票率が上がれば自民批判票が増え、衆参ともに不利に働く」と予測する。
野党側はそれを待ち受けている。元自民党副総裁の山崎拓氏が今年初めに予言したのが“石破の乱”だ。
「自民党が同日選で大敗すれば、小沢一郎・自由党代表が石破茂氏を担いで“第2の加藤の乱”を仕掛ける」
政治ジャーナリスト・宮崎信行氏が語る。
「ダブル選後に与野党の勢力が今より伯仲した場合、石破氏ら自民党の冷や飯組が“窮鼠猫を噛む”で野党と組んで内閣不信任案に賛成し、安倍倒閣に動くシナリオはあり得る。彼らは26年前の細川政変で自民党総裁でなくても総理になれることを経験している」
鍵を握るのは小泉進次郎氏の動きだろう。
「総裁選で石破氏を支持した進次郎氏が若手の一部と棄権に回れば不信任案成立でしょう」(同前)
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