【ロンドン時事】男性ホルモンのテストステロン値が高い女子選手の国際大会出場を制限する国際陸連の新規定をめぐり、2016年リオデジャネイロ五輪女子800メートル金メダルのキャスター・セメンヤ(南アフリカ)が無効を求めていた問題で、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は1日、セメンヤ側の訴えを棄却したと発表した。新規定が差別的であると認めながらも、競技の公平性を保つためには必要で合理的な手段だと判断した。
新規定は8日に発効し、薬などを使ってテストステロン値が基準を下回らなければ、当該の女子選手は障害種目を含む400メートル~1マイル(約1600メートル)で国際大会に出場できなくなる。
国際陸連は、テストステロン値が競技力に影響するとして新規定を設けたが、提訴を受けて当初の昨年11月から導入を延期していた。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019050100727