池袋での暴走事故をきっかけとして大きく知られるようになった「上級国民」という言葉ですが、自民党の改憲草案に「上級国民」の誕生を示唆する内容がありました。詳細は以下から。
◆特権を持つ「上級国民」の存在は違憲
日本国憲法を紐解けば、平等主義をを規定する第14条に、
『栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。』
としてあるとおり、例え元官僚であろうと、企業の役員であろうと、勲章を授与されようと法の下に平等ということになっています。
つまり飯塚が上記のような理由で逮捕を免れていたとすれば、憲法違反ということになります。
◆自民党改憲草案で抹消された「いかなる特権も伴はない」の文言
ここで、ネット上で指摘されているのが自民党改憲草案です。この改憲草案では、平等主義を規定する第14条に極めて大きな変更が加えられています。
日本国憲法改正草案(全文)より引用
現憲法と比較すると「栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない」という文言が削除されていることが分かります。
もし実態を変更しないのであれば文言を変えたり削除する必要はありませんので、ここで「いかなる特権も伴はない」を削除した事には極めて大きな意味があることになります。
改憲が行われ、自民党改憲草案が新憲法となった場合、こうした運用はいったいどうなるのでしょうか。
https://buzzap.jp/news/20190425-constitution-jimin-14/