欧州連合(EU)からの離脱問題で混乱が続く英国の有権者の54%が「ルールを破ることもいとわない」強力な指導者を欲していることが新たな調査結果で14日までにわかった。
調査は議会制民主主義を助長させる活動などに当たる無党派の慈善団体「ハンサード協会」が実施。同団体の幹部は声明で、国が直面する喫緊な問題で「急進的な解決方法」を求める英国民は明らかに増えていると指摘した。
「ルール無視をためらわない強力な指導者を好み、政府は議会の承認を無視して国の問題に対処出来るとの考えは我々の民主主義の核心的な価値への挑戦である」とも述べた。
英国の政治制度への信頼感は過去15年間で最低水準に低下したことも判明。英国の統治制度に対する国民の無力感と関与したくないとの思いも強まっている。
調査結果によると、66%が政治家は自らの心にある思いを他人の判断には関係なく表明すべきと回答。42%は政府が議会での投票結果を過分に心配しなければ国が抱える多くの問題により効果的に対処出来ると考えていた。
英国は衰退下にあるとしたのが56%。約3分の2は、統治制度は富裕層と権力者に利益を及ぼすよう操作されているとし、国が直面する大半の主要な課題には明確な解決方法はないと判断していた。
70%以上は、統治制度は相当な規模もしくは多大な程度の改善を必要とした。EUからの離脱問題に対応する議員を信頼しているとしたのは25%。主要政党内部の亀裂は最善の国益に寄与していないと断じたのが75%だった。
今回調査は昨年の11、12両月、成人1198人を対象に面談して意見を聞いた。
https://www.cnn.co.jp/world/35135720.html