「核保有国」同士の衝突激化
まさに、血で血を洗う報復のループと言えよう――。
2月27日、パキスタン軍が、隣国インドと領有権を争うカシミール地方の停戦ライン(実効支配線)付近の上空でインド軍機2機を撃墜。インド軍もこれに反撃する形でパキスタン軍機1機を撃ち落とした。
この前日に、インド軍がパキスタン領内にあるイスラム過激派組織「ジェイシモハメド」の訓練基地を空爆したことへの報復とみられているが、そもそもの発端は、2月14日にインドの支配地域スリナガルでジェイシモハメドが引き起こした自爆テロで、このときはインド中央予備警察隊員ら40人以上が犠牲となっている。
パキスタンは、インド軍機撃墜後に拘束した操縦士を「解放」すると発表し、話し合いによる解決を訴えているが、これに対しインド側は態度を硬化。
モディ首相が「すべての国民は我がインド軍の兵士を支持している。我々は国民一丸となって戦い、勝ち、働く。どんな代償を払っても、私たちを止めることはできない」と、強気の声明を出す事態となっているのだ。
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