数字が出せないと「体感」を言い出す。
これが東大官僚の手口です。
「このように警察が何か制度を変えようとするときは、必ずその前に関連するニュースが続く。非常に分かりやすいといえば分かりやすい世論誘導なのである。
世論誘導といえば「体感治安」という言葉を聞いたことがあるだろうか。1
990年代半ばから警察がしきりに使い始めた言葉である。例えば1996年
に國松孝次警察庁長官が会議で「国民が感覚としてとらえる「体感治安」が悪
化している」と述べた。要は、数値ではなく感覚的に治安が悪くなっていると
いう意味だ。だが実際には、数値的には日本の治安が悪化しているわけではな
い。」
(中略)
「つまり、自分の身近な生活圏(居住地域のこと)で治安が悪くなったと答え
ている人は11%しかいないが、日本全体の治安が悪くなったと答えている人
は61%もいる。これこそが「体感治安」の正体である。
賢明な読者ならお気づきだろうが、体感治安は、マスコミ報道等によりよく
なったり悪くなったりする。あくまで印象にすぎないからだ。」
(寺澤有 著『本当にワルイのは警察』p168-169)
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