(社説)原発事故裁判 運転の資格あったのか
2018年11月10日05時00分
https://www.asahi.com/articles/DA3S13762711.html
福島第一原発事故をめぐる刑事裁判は、来週にも証拠調べを終え、最終段階の論告と弁論に進む見通しだ。先月には、検察審査会の議決によって強制起訴された、当時の東京電力幹部3人の被告人質問があった。
(略)
3人が出席したある会議では、目次に津波対策と明記した資料が配られていた。だが3人とも目にした記憶はないという。津波について部下が自分にあてて送ったメールの写しを示された武藤元副社長は、「読んでいない。(そういうメールがあると聞き)事故後に探したが、なかった」と答えた。
これらがすべて真実なら、何よりも安全に鋭敏であるべき原発の運転者として、無責任かつ無能のそしりを免れまい。