“一者入札” 首都圏などで相次ぐ 70%超える県も
自治体が発注する一定規模以上の公共事業の入札について市民オンブズマンが調べたところ、1つの事業者しか参加しないいわゆる「一者入札」が首都圏などで相次ぎ、山梨県では70%を超えていることがわかりました。市民オンブズマンは「競争原理が働かず制度が破綻している」と指摘しています。
これは、1日から新潟市で始まった市民オンブズマンの全国大会で報告されました。
それによりますと、昨年度、都道府県や政令指定都市など全国129の自治体を対象に、予定価格が主に1億円以上の公共事業の入札について調べた結果、1つの事業者しか参加しない「一者入札」が首都圏などを中心に相次いでいることがわかりました。
都道府県の中で割合が最も高かったのは山梨県で、73.8%と突出しています。次いで、千葉県が35.9%、広島県が35.2%だったほか、東京都も30.1%と6番目に高い割合でした。
1日の大会では、一者入札が価格の高止まりを招いたり談合の温床になったりするとして、こうした入札方法を取りやめるなどの制度改革を呼びかけました。
報告を行った全国市民オンブズマン連絡会議の新海聡事務局長は「山梨県では7割の入札で競争原理が働かず破綻していると言える。一者入札は税金の無駄づかいにもつながり、制度自体が機能不全に陥っている」と指摘しています。
大会は2日も開かれ、政務活動費の使いみちなどについて報告が行われます。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180901/k10011604261000.html?utm_int=news-social_contents_list-items_001
2018年9月1日 19時51分 NHK