郵便番号に都道府県、市区町村に番地... 何かと扱いにくい「住所」の面倒を解消するかもしれないサービスが登場しています。
英国のスタートアップが開発した「what3words」は、地球上を57兆個のマスに分割し、普段慣れ親しんだ3つの単語で表現するというもの。例えば東京・南青山にある特定の地点は「じりき・やぶん・まだまだ」と表現されます。
マスの大きさは3 x 3mで、既存の住所では指定できない『エントランスの前』『建物の端』といった細かな位置も表せます。
位置は日本語・英語・スペイン語・アラビア語など複数言語で表現可能。グローバルでの利用が前提で、日本語で表した位置は英語でも表現できます。その逆もしかりです。
what3wordsの最大のメリットは、住所の曖昧さを解消できることにあります。これにより「自動車・モビリティ・ナビゲーション」「配送・物流・Eコマース」「郵便サービス」「国家インフラ」「無人航空機」などの分野で効率化が期待できそうです。
例えば島国のツバルは、郵便サービスの正式な住所にwaht3wordを採用。スイス鉄道では、バス停の位置を見つけやすくする目的でwhat3wordsを活用しています。メルセデス・ベンツは、次世代の車載インフォテイメントシステムににwhat3wordsを組み込み、ドライバーが3つの単語を口にするだけで詳細な目的地設定が行える機能を提供します。
what3wordsが6月28日に発表した直近の資金調達によれば、特に自動車業界が同サービスに注目。中国最大の自動車グループであるSAIC Motor傘下のベンチャーキャピタル、カーナビゲーションシステムのAlpine Electronicsなどが新たに出資。また、インテルキャピタルも同ラウンドに加わっています。
日本では同サービスを利用した法人ソリューションはないようですが、Android / iOSアプリやWEB版サービスは日本語化されています。純粋にランドマークに頼らない待ち合わせ場所の指定にも便利そうです。
ソース
住所に革命? what3words 地球上を57兆分割し3単語で表現 - Engadget 日本版
https://japanese.engadget.com/2018/07/09/what3words-57-3/