自動ブレーキ事故、昨年82件 国交省初集計 注意喚起
車の衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)が十分に作動しなかったり勝手に作動したりして、交通事故につながったケースが昨年、八十二件に上ることが国土交通省への取材で分かった。うち一件は死亡事故だった。国交省が自動ブレーキに特化してデータを集計したのは初めて。国交省は運転支援の補助装置であり、衝突を回避できない場合があるとして、実験の動画を公開して注意を呼び掛けている。
国交省によると二〇一七年の自動ブレーキの不具合情報は三百四十件あり、十分作動しなかったのが八十八件、勝手に作動したのが二百四十九件だった。全体のうち、衝突などで物損事故や人身事故につながったのは八十二件で、歩行者がはねられ死亡した事故も一件含まれている。
自動ブレーキは、一二年に生産された乗用車には4・3%しか搭載されていなかったが、一六年生産分では66・2%まで増えており、普及が進んでいる。
国交省は今年四月、こうしたデータとともに、規定を超えたスピードを出していたり、夜間や雨天に走行したりする際、十分に作動しないケースもあることを、実験の様子を撮影した動画で紹介し、注意喚起していた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201807/CK2018070402000143.html