「尊い・・・」ってなる、という記録が実際残されている。
記録を残しているのはゴベール・ティボーという従騎士で1429年三月二十二日、貴族のピエール・ド・ヴェルサイユの共としてジャンヌ・ダルクと面会したことがある人物である。彼はのちに兵士たちに率直に尋ねてみたのだそうだ。「お前らジャンヌ・ラ・ピュセルと一緒にいてムラムラしないの?」と。そしてそのやり取りを以下の通り書き残した。
「軍隊においては、彼女はいつも兵士たちと行動を共にしていた。ジャンヌと親しかった者の多くから直接聞いたことだが、彼女に対して彼らが肉欲を感じることは金輪際なかったという。それはどういうことかというと、彼らが彼女に欲情を抱くことはままあったにせよ、どうしてもそれ以上の挙に出ることはできなかったので、彼らは彼女を欲望の対象にすることは不可能だと信じこむようになっていた。仲間同士で、肉欲を満たし、快楽を刺激するような話をしあったり、言葉を口にしたりしているようなときでも、彼女の姿が目に見え、彼女の方に近づいていくと、もはやそのような内容は口にできなくなり、突如として性的興奮は失せはててしまうのであった。この点に関しては夜ジャンヌのかたわらで就寝したことが何度もある兵たちの何人かに尋ねてみたが、彼らの答えは今いったとおりで、彼女と面と向かっているときには決して欲情を抱くことはなかったとつけ加えていた。」(ペルヌー「ジャンヌ・ダルク」P78)
続きは
https://call-of-history.com/archives/18425
2018.07.03 Kousyou