東日本大震災後、宮城県内では、ワタリガニの豊漁が続いている。
この豊漁は「何が要因で」「いつまで続くのか?」宮城県が調査に乗り出した
宮城県・亘理町鳥の海の荒浜漁港に漁船から運ばれてきたのは、ワタリガニ。
「ガザミ」とも呼ばれている。この日の朝の水揚げ量は、およそ300kg。
海が荒れたため、いつもより少なめの漁獲量だということだが、東日本大震災前と比べると、桁違いの豊漁。
特に、この浜では、今シーズン、貝毒の影響でアカガイが出荷できないため、ワタリガニの豊漁が、せめてもの救いになるという。
地元の漁師は「アカガイが、今、出荷できないから、カニに切り替えてしのいでいる。このままずっと、とれ続けてくれると助かる。とれてくれないと困る」と話す。
震災前、県全体でも年間3トンほどだったワタリガニの漁獲量は、震災後、爆発的に急増し、2017年は200倍以上にあたる、716トンまで増えた。
一方で、九州有明沿岸など、かつてワタリガニの一大産地として知られた地域では、年々、漁獲量が減り続け、いまや、宮城が全国1位。
この豊漁は何が要因で、いつまで続くのか。宮城県は21日朝、閖上沖で、ワタリガニの生息調査を行った。
突然の豊漁は、津波の影響によるものか。あるいは、海水温の上昇が関係しているのか。
捕獲したワタリガニを、今後、くわしく調べる。
県水産技術総合センター・矢倉浅黄技師
「何が(豊漁の)原因かわからないと、産卵場を保護するとか、環境を守るなど、対策を考えることもできないので
まずは基礎的データを集めることが大切」と話す。
県によると、2018年1月から6月20日までのワタリガニの漁獲量は、過去最高の176トンで、今後も豊漁が続く見通しだという
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