堺市で会社社長の姉が練炭自殺を偽装し、弟を殺害したとされる事件で、逮捕された足立朱美容疑者(44)が、
亡くなった弟の自宅周辺に親族らを中傷する文書をまいていた疑いがあることが21日、捜査関係者への取材で分かった。
足立容疑者のパソコン(PC)などに文書を印刷した履歴が残っていたという。
大阪府警捜査1課は、自らの関与を隠蔽(いんぺい)する狙いだったとみている。同課は同日、殺人容疑で足立容疑者を送検、
詳しい経緯を調べる。同容疑者は否認を続けているという。
弟の聖光さん(40)は3月、足立容疑者の会社の練炭が置かれたトイレ内で死亡。当初は自殺とみられていた。
捜査関係者によると、文書は聖光さんの死去から1カ月ほど後、自宅周辺にまかれた。フリーライターが取材した体裁で
「自殺に追い込み、まんまと社長の座を手に入れた」などと、聖光さんの会社を妻や同社幹部が乗っ取ったと中傷する内容。
逆に足立容疑者については「お姉様が犯人の可能性はない」「(犯人扱いには)皆憤る」などと関与が否定されていた。
妻の相談を受け、府警が足立容疑者の会社のPCやプリンターを調べたところ、この文書を印刷したことを示す履歴が残っていた。
どちらも同容疑者だけが使っていたという。PCからは、聖光さんの「遺書」とされる文書を作った痕跡も見つかった。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018062100187&g=soc