2018.05.13 関 賢太郎(航空軍事評論家)
(記事前文)
F-2後継機問題が大きく話題になった昨今ですが、これにYF-23を推す声が少なからず見られるようです。かつてYF-22との正式採用争いに敗れたほうの試作機を推す声があるのには、もちろんそれなりの理由があります。
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百家争鳴F-2後継機問題、YF-23の再登板は…?
2018年4月、航空自衛隊のF-2後継機計画において、アメリカのロッキード・マーチン社が同社製のF-22「ラプター」にF-35「ライトニングII」のシステムを搭載すると思われる、「ハイブリッド戦闘機」案を打診したことが話題となりました。最高の飛行性能と搭載力を持つF-22に、情報処理能力にかけては他の追随を許さないF-35の能力を持たせるとあって、SNSなどにおいては大きな話題となったようです。
こうしたなかにあって「どうせ新型機を開発するならば、ATF(アメリカ空軍先進戦術戦闘機)計画においてF-22の原型機YF-22との競争に敗北したノースロップ社製のYF-23『ブラック・ウイドゥII』を原型としてはどうだろうか」という持論を投稿する人が、少なからずいたようです。
YF-23とはどのような飛行機だったのでしょうか。実はこのYF-23、ATF計画においてYF-22に敗北したとはいえその性能たるやすさまじく、数多くの評価項目においてYF-22を上回っていたとも言われます。
特にステルス性においては明らかにYF-22よりも一歩進んだ高い水準に挑んでおり、複雑な曲線をもったその機体シルエットは比較的直線部の多いYF-22どころか、F-35さえ凌駕する近未来的な優美さを醸し出しています。
もちろんレーダーへの露出は複雑な計算を必要とするため、実際はただ見た目だけで判断することはできませんが、一方でエンジンの搭載方法についてはYF-23のステルス重視の姿勢が明確に表れています。(続く)
百家争鳴F-2後継機問題、YF-23の再登板は…?
以降はソース
https://trafficnews.jp/post/80415