「朝、本人と話した結果、休場します。苦渋の決断。多くの人に迷惑をかけた」
弟子の気持ちが分かるからこそ感極まった。
10日夜、師弟で30分話しても結論は出せず。この日、取組編成会議当日の朝まで出場可否は異例の持ち越しとなった。
万全にはほど遠い仕上がりに結論は休場以外になかったが、師匠の説得にも横綱はギリギリまで葛藤。気持ちの整理に一晩を要した。
親方衆らは稽古不足、低い意識を指摘。「もう一度原点に戻ってやるしかない」など批判の声が続々挙がった。
横綱審議委員会は次の出場場所に進退は問わず、万全になるまで休場を容認してきたが、次も休場し8場所連続休場となれば、限界域。
この日、北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は「体調不十分であればやむを得ない。覚悟を持って次場所に備えてほしい」と厳しいコメントを残した。
本人は次の出場場所に進退をかける覚悟を示している。次の名古屋場所で再起は待ったなし。
「ケガだけじゃない。今まで以上に必死に取り組まないと。覚悟を持って」と師匠。稀勢の里にもう退路はない。
https://www.daily.co.jp/general/2018/05/12/0011247506.shtml