河野太郎外相が外務省の「働き方改革」に着手 事務作業削減で外交に集中目指すも…くすぶる反発
河野太郎外相が外務省職員の「働き方改革」に乗り出している。
外相の外国訪問ごとに作成していた現地での後方支援に関する冊子を、3月中旬の河野氏の訪米から廃止したほか、
今年度中に外相主催の国際会議の運用業務の一部を民間委託する方針だ。
業務の効率化を加速し、本来業務の外交に集中することで「足腰の強い外務省」(河野氏)を目指す。
廃止した冊子は外務省内で「ロジブック」と呼ばれ、約30ページに及ぶ。
「外遊先で大臣に失敗させられないとのプレッシャー」(大臣官房)から、訪問先での職員の配置や、
外相が乗るタイミングに合わせたエレベーターの一時的な貸し切りなど、現地の関係機関との
調整内容を詳細に記載した冊子を作成し、配布していた。
しかし、冊子作成の作業量は膨大なため、事務を担う一般職に加え、外交を担当する総合・専門職の職員も
対応に追われていた。
また、外相主催の国際会議は関係国に赴任中の在外職員が一時的に日本に帰国し、
要人の接遇など業務を支援している。これを民間委託すれば、在外職員の帰国が不要になり、
交通費など経費削減につながる。事務作業の大半を占める会計業務も抜本的に見直す方針だ。
こうした業務効率化に対し、外務省職員計約6100人のうち、3分の1以上を占める一般職からは
「われわれをクビにするつもりか」との不満がくすぶっている。
http://www.sankei.com/politics/news/180407/plt1804070012-n1.html