犯人は誰? 「ビリケンさん」倒される
幸運の神像として約100年にわたって利根運河を見守ってきた千葉県流山市の「ビリケンさん」が何者かによって倒されているのが2日、見つかった。新しくビリケンさんを祭る祠(ほこら)が造られ、3月24日に祠がお披露目されたばかりだった。県警流山署は現場を調べ、捜査を始めた。
ビリケンさんが倒されているのを発見したのは、近くにある利根運河交流館職員の小名木紀子さん(55)。2日夜に帰宅しようとしたところ、祠にあるはずのビリケンさんの石像がなく、近づいて見ると、石の台座から分離して後ろに倒し落とされていた。小名木さんは「あまりに痛々しくて、その夜は眠れなかった」と肩を落とした。ビリケンさんは現在、破片とともに交流館に保管されている。
ビリケンさんは1908年、米国の女性芸術家が夢で見た神様をモチーフに描き、世界的な人気キャラクターとなった。流山のビリケンさんは、利根川と江戸川を結ぶ日本初の西洋式運河を開削した利根運河支配人だった故・森田繁男氏が1913年に集客を狙って建立。高さ約40センチで台座には「福之神」と彫られ、足の裏をなでると幸運が訪れると、人気を集めたという。
https://mainichi.jp/articles/20180405/k00/00m/040/097000c