仮想通貨の「Tether(テザー)」に関する疑惑が相次いでいる。米ドルの価格に連動していることを謳っていたが、発行額に相当する米ドルを発行元が保有していない可能性が指摘されているのだ。もし疑惑が本当なら、ビットコインを含むあらゆる仮想通貨の信頼問題に発展するだけでなく、市場崩壊につながる可能性すら見えてきた。
暗号通貨(仮想通貨)は、その不安定さからFUD(恐怖・不安・疑念)が支配する世界だ。そして現在、なによりもFUDを煽っているのが、Tether(テザー)という独自通貨である。
ビットコインをはじめとする多数の暗号通貨とは異なり、Tetherはいわゆるステーブルコイン(価値が変動しないよう設計された通貨)だ。大半の暗号通貨が激しい価値変動の影響を受けやすい一方で、Tetherは米ドルの価格に連動していることを謳っている。ビットコインとドルの取り引きを銀行で行うことは厄介で費用もかかりがちだが、Tetherはシンプルかつ低コストで、スピーディだ。
ところがこの数週間、懐疑論者たちがTetherのほぼすべての側面に一斉に疑問を投げかけている。その疑惑とは、流通するTetherの総額が、運営会社(通貨と同名のテザー)が保有する米ドルの総額と本当に合致するのか──という点だ。
もしテザーが本当に流通額と同額の米ドルを保有しているのであれば、理論上は保有者全員がいつでもTetherを同社に売り戻し、同額のドルを入手できる。この信用こそが、Tetherの米ドル連動制を支えているわけだ。
長いので以下ソース
https://wired.jp/2018/01/31/tethers-collapse/