浴衣姿の若者に海水を浴びせて地区の防火を願う高知県幡多郡大月町古満目の正月行事「水浴びせ」の奉納が2日、地元の春日神社などで行われ、住民やカメラマンら約100人が見守った。
水浴びせは1662年、地区のほとんどが焼失した大火をきっかけに始まったとされる。今年は地元出身者ら13人の若者が参加し、場所を変えながら計4回、水を浴びた。
古満目地区地域交流センターでは、寒空の下、広場に敷いたござに正座。強い季節風にさらされながら、座敷で宴席を楽しむ地区役員らを待った。舟歌を歌い終えて出てきた役員らは、バケツの海水を「行くぞ!」と勢いよく浴びせ掛けた。
若者たちは「まじ寒い」「うわー痛い」と叫びながら耐え、住民らから大きな拍手が送られた。町職員の長谷川亮太さん(31)=姫ノ井=は6年ぶり2回目の参加。「日差しは暖かいですが、風が吹くとつらい。気合しかない。無病息災と家内安全を願います」と震えていた。
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