重度の大気汚染に苦しめられている中国で、対策として「世界最大の空気清浄機」が建設されたことがわかりました。
現在は試験運用中のようですが、すでにここ数カ月で周辺の大気汚染を改善する効果を上げているとのこと。
陝西省西安市に作られたのは「世界最大の空気清浄機」だという、高さ100mのタワー。
西安では暖房の燃料の多くが石炭であるため、冬になると重度の大気汚染が起きることが続いており、対策が求められていました。
タワーを作ったのは中国科学アカデミー・地球環境研究所。
仕組みとしては、汚染された大気を吸い込んで温室に入れ、太陽エネルギーで加熱。熱風と化した大気を複数の浄化フィルターを通した上でタワーから放出しているとのこと。
責任者であるCao Junji氏によると、タワーは1000万立方メートル相当のきれいな空気を生み出しており、この数カ月で西安近郊の10平方キロメートルの地域で大気の質の改善が認められたとのこと。
有害な微粒子として知られるPM2.5の数も平均して15%ほど減少しており、特に汚染のひどい日でも、スモッグを日常レベルにまで抑え込む効果が出ているとCao氏は語っています。
なお、西安に作られたこのタワーはあくまで試験用のもので、Cao氏らはこのタワーの大型版を中国全土に作ることを考えているとのこと。
大型タワーは30平方キロメートルの範囲をカバーできるものになるそうです。
https://gigazine.net/news/20180117-world-biggest-air-purifier/
https://i.gzn.jp/img/2018/01/17/world-biggest-air-purifier/03.jpg