紅勝て、白勝て、日本勝て! 荘重な鐘の音を聞きながら忍び寄る危機に思いを致し祈りたい 論説委員・清湖口敏
戦う以上はまず勝つ、それも美しく勝つのが本来の武士道というものではなかろうか。
にもかかわらず『葉隠』が「勝負は末なり」「時の行き懸(がか)りにて勝負はあるべし」
(勝ち負けは枝葉のこと、時の運)と断じたのは、
もはや戦乱で武士が死ぬこともない元禄の太平ムードが背景にあったからではないか。
翻って現在のわが国は、近隣諸国からさまざまな「戦」を仕掛けられ、
とても太平とは呼べない緊迫した状況を強いられている。
ひとたび負ければ取り返しがつかなくなるのは目に見えている。
それは中国や韓国が世界規模で展開している「歴史戦」も同じだ。
南京大虐殺、慰安婦の強制連行など嘘の歴史をまき散らす中韓に
日本は敗勢をかこつばかりで、このままでは嘘が事実として定着してしまう。
(中略)
きょうは大みそか。
夜はNHKの紅白歌合戦を楽しむ人も多かろう。
先週の本欄では、鹿間孝一論説委員がこの国民的番組の歴史に触れている。
終戦の年にNHKが企画した歌番組の題名に「合戦」が付いていたことから、
GHQがクレームをつけたという話も示されていた。
音楽番組といえども、敗戦国の国民には「戦」をすることが許されなかったのだ。
荘重な鐘の音を聞きながら来る年の平穏を願い、併せて忍び寄る危機にもそっと思いを致してみたい。
そして祈りたい。「日本勝て!」…と。
http://www.sankei.com/column/news/171231/clm1712310006-n1.html