AMDが打ち出した新GPU戦略「OpenGPU」
AMDはGPUのソフトウェア層を根底から変革する。GPUのソフトウェア層を上から下まで全てオープンソース化する「OpenGPU」を打ち出した。OpenGPUの元では、開発者がドライバを含めたソフトウェア層を修正することが可能になる。例えば、ディープラーニングのニューラルネットワークに最適化した独自バージョンのドライバなど、特定の用途に最適化したGPUソフトウェア層が開発可能になる。
新しいオープンソースソフトウェアスタックでは、CまたはC++のシングルコードから、CPUとGPUそれぞれのコードをコンパイラで自動生成する。また、オープンソース化と連動して、AMDはLinuxプラットフォームを重視する戦略も打ち出した。さらに、AMDは、従来のAPU(Accelerated Processing Unit)にフォーカスしたHSA(Heterogeneous System Architecture)戦略を修正、ディスクリートGPUとAPUをHSAの枠組みで同レベルに扱うようにする。
伝統的なGPUのプログラミングモデルは、ブラックボックス化されたソフトウェアスタック越しにアクセスする、非常に限定されたものだった。GPUの過去10年の進化は、ざっくり言えば、分厚いソフトウェア層を、ダイレクトに近いものに、いかに変えて行くかという流れだった。今回のAMDのオープンソース化戦略は、その方向性の最終的に行き着いたものだ。従来は企業秘だった部分まで公開してダイレクトなアクセスを可能にすることで、オープンソースコミュニティの支援を得て、ソフトウェアの性能、成熟度、使いやすさの向上を図ろうとしている。ソフトウェア開発にかけられる資金に限りがあるAMDの起死回生の策と言える。
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【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】AMDがドライバを含めたGPUソフトウェアをオープンソース化 - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/736647.html