岸とCIAの知られざる関係を追って、米アリゾナ州ツーソンに飛んだ。
アリゾナ大学の歴史学研究室で教鞭を執る同大教授、マイケル・シャラーだ。
シャラーは米国務省の歴史外交文書諮問委員会委員を務め、非公開資料にも目を通していた。文書を公開するかどうか国務省に参考意見を述べる立場にあった。
――岸元首相に対してCIAから資金提供があったという話をどう思いますか?
「そういう証拠はあると思う。賄賂的な意味合いよりは、派閥の運動資金や政治キャンペーン資金というような形で提供されたと理解している」
――資金はどのような形で渡されたのでしょうか?
「当時、CIAから経済団体や企業を通じて岸のほうに資金が流れたという記述を米国側の書類で私は目にしたことがある」
――経済団体とは経済団体連合会のことですか?
「それも一つだと思う。それから個々の企業と何かしらの契約を結んで資金を流していくということがあったと思う」
このため、CIAから自民党にカネが流れ、「CIAによる資金は、1958年5月の衆議院選挙運動をはじめ、さまざまな方面に使われた」
https://dot.asahi.com/wa/2013051700001.html