パナソニックは、世界最速の0・04秒で自動ピント合わせができるミラーレスカメラ「LUMIX(ルミックス) DC―G9」を、来年1月25日に売り出す。高性能が売りの一眼レフをしのぐスピードだ。ミラーレスの高機能化が進み、一眼レフを脅かしている。
レンズ付きの「G9L」の店頭想定価格は、税抜き29万円前後。手ぶれ補正機能も備え、写真の画質は同社製品で最高という。カメラ事業を担当する山根洋介部長は、「(高性能を求める)一眼レフユーザーの市場を開拓していきたい」と話す。
ミラーレスは2008年にパナソニックが世界で初めて商品化した。カメラ内部の反射鏡を省いた構造のため本体を小型化できる特徴があり、低価格のコンパクトデジカメと一眼レフの中間的な位置づけだった。
だが、小型の分野は、カメラ機能の性能が上がったスマートフォンに押され、市場が縮んでいる。一方で、小型センサーなどの性能を生かした高級機種が増えている。
カメラ映像機器工業会の統計によると、16年の国内のデジタルカメラ市場に占めるミラーレスのシェアは、出荷台数では約14%、出荷額では約22%にのぼる。調査会社のGfKジャパンは、販売数量でミラーレスはいずれ一眼レフを上回るとみている。
一眼レフで、リードしてきたニコンやキヤノンも、ミラーレスの商品を増やしている。キヤノンの事業担当者は、「一眼レフと同様に撮影領域の拡大や高画質化を追究し、スマートフォンなどとの連携を強化していきたい」としている。
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