党規約に記載されるのは簡単だが、「習近平思想」が本物の指導思想として自らの絶対的権威を確立させていくのは大変難しいことだ。
前述のように、毛沢東思想や鄧小平理論の権威確立は、この2人の政治指導者の歴史的業績によって裏付けられたものであり、
今の習近平氏にはそれがない。
したがって秋の党大会以後、自らの「思想」の権威確立のために、習氏はかつての毛沢東や鄧小平と比肩するほどの業績を
作っていかなければならない。
しかし今の中国には、指導者が内政の面において毛沢東の建国や鄧小平の改革開放に匹敵するほどの業績を立てる余地はもはやない。
これからの習氏にとって、歴史的業績を作り上げるための新天地は、「国の外」でしかない。