毛沢東の死後、次の最高指導者となった鄧小平は、改革・開放路線を推し進めて中国経済を成長路線に乗せ、
かつての貧困国家・中国を世界第2の経済大国へ変貌させた。
この歴史的業績をもって、彼の死後の97年、「鄧小平理論」が党規約に明記されることになったが、
それは毛沢東思想よりは一段格が下の「理論」にとどまった。
それに対し、総書記になってからわずか5年、これといった業績もない習近平氏が、建国の父の毛沢東と肩を並べて
自らの「思想」を党規約に盛り込もうとしているのだ。
「小人の背伸び」とはまさにこういうことであろうが、秋の党大会でそれが成功したとしても、習氏にとっての問題はそれからだ。