まともな裁判を経たとは思えない例もあり、これだって612常務の件に勝るとも劣らず重大な問題だ。
前出の両江道の情報筋は、次のような話も伝えている。
「7月初めから複数回行われた人民班(町内会)の会議において、政治犯を通報するときは
十分な証拠を提示しなければならないという原則が強調されている。
特に『最高尊厳』に関する犯罪で虚偽申告をした者については容赦しない、ということが強調されている」
何のことかというと、誰かが金正恩氏の「悪口」を言っているのを見たら確かな証拠を添えて密告せよ、ということだ。
録音データでもあれば当局は喜ぶのかもしれないが、そんなものはいくらでもねつ造できる。